湯気を探しに大岳へ

【山 名】大岳(1262m)
【山行日】2000年2月13日(日)
【山 域】愛鷹山塊
【天 気】大岳曇り、それ以外は晴れ
【メンバー 】単独
【行 程】須津山荘8:55→9:50[1014mコブ]9:55→10:45大岳山頂11:40→
     湯気くぼ地→12:20[1014mコブ]→12:50須津山荘


 山頂近くに出ているという湯気を探しに愛鷹山塊,呼子岳の枝尾根にある大岳に登った。自宅を出るときの好天からして、富士山の展望を楽しみにしていたのは言うまでもない。
 国道1号線 道の駅富士から沼津方面へ約6km 今井北の信号を左折し岳南鉄道を横断して県道22号線を右折する。愛鷹登山口バス停に大棚ノ滝への案内標識があり、左折する。須津中学校前を通過すればあとは要所にある大棚ノ滝等への案内標識があり迷うことなく須津山荘に行ける。地図でルート確認をしていた時に抱いた感じよりもずっと楽に大岳登山口にたどり着くことができた。

 須津山荘の裏手からスギとヒノキの植林地をつづら折れに登る。クマザサは刈り取られ、よく踏まれた危険個所のない中高年向きの安全な登山道だ。息が切れないようゆっくり登るのだが、未熟なせいか20分もすると汗が吹き出てきた。2月半ばの厳冬期なのにTシャツ1枚でちょうど良い。右手前方に大岳が見えると、10分ほどで1014mのコブに出る。一息入れると急速に寒さを感ずる。すぐに長袖シャツを着た。

 少し下って登り返すあたりからクマザサが目立ち始める。尾根筋のはっきりした道で歩きやすい。大きな岩が点在し、背丈を越えるササの中を進む。傾斜がきつく、つらい登りだ。一休みしていると、スイスイと登ってくる中年男性がいる。あわてて道をあける。少し言葉を交わし、通り過ぎて行った。

 道筋にはコケが目立ち始め、そろそろ「湯気」のあたりとは思ったが、下りで探すことにして,とりあえず頂上を目指す。
 頂上に着くと先ほどの人が服を脱ぎ、ほてった身体を冷やしていた。清水から来たと言う。互いに山行体験を話しながら早めの昼食を取った。雪らしきものも降り始め、冷え込んでくる。互いに頂上標識を入れて記念写真を撮りあう。北の越前岳や東の位牌岳は望めるのだが、富士山はまったく見えない。
 中年の夫婦連れが登ってきたのとほぼ入れ違いに「湯気」を探すべく、清水の人と一緒に下山する。数分下ったあたりからコケむした石が見えると手をかざしてみた。そのうち左手に踏み跡があり登山路のすぐ脇に濃い緑色のコケが生えた1×2mほどのくぼ地があり、穴に手を入れると、ほのかな温かさを感じる。地熱で蒸気が噴き出して起きる現象とのことである。だからどうだと言うことではないのだが「湯気」を探せて満足する。

 くぼ地を後にしてから彼のペースが極端に早くなる。ついて行けなくもなさそうなので、自分も久しぶりに下山ペースを上げてみた。緊張しながらの下山で、1014mのコブもアッというまに通過、須津山荘に13時前に戻った。

【参考資料】1999/04/03 朝日新聞<ふるさと山自慢>  

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