【山 名】五湖山(1340m)、王岳(1623m)
【山行日】1999年12月11日(土)
【天 気】晴れ
【同行者】Kさん
【行 程】
精進湖駐車場8:45→9:35女坂峠9:45→10:20五湖山→12:00王岳13:00→13:50鍵掛峠14:00→15:00根場駐車場(西湖畔)


 女坂峠から王岳まではヤブが深く道に迷いやすい中級者コースとガイドブック等に書かれてる。しかし、ヤブはすっかり刈られ、拍子抜けするほど歩き易く、ヤブこぎを学び損なった心残り(ウソ!本当はホッとした)はあるものの、風もなくおだやかな好天のなかを終日、富士山を共にしながら、大満足の一日でした。

 Kと西湖畔の根場バス停前の駐車場で8時20分頃落ち合う。Kの車をデポし、県営精進湖駐車場へ向かう。大きな富士山をバックにした精進湖畔は子どもの頃見た風呂屋の看板を彷彿とさせる。
 駐車場から舗装道路を10分ほど行くと女坂峠への登山口がある。精進集落を抜け堰堤を3つ越えると、いかにも古い峠路らしい歩きやすい道となる。女坂峠には縦走路と峠路のど真ん中に立派な標識が立っている。少しは遠慮して立てればいいのにと思う。

 女坂峠を少し行った所に絶好の休憩場所があると聞いていたのだが、古びた地蔵さんの佇む風情ある峠を通り過ぎる手はない。何枚か写真を撮っていると先ほど追い抜いた年輩のご夫婦が登ってきた。三方分山へ行くそうだ。先週、奥さんが来て、今週はご主人と登るのだという。我々は王岳へ行くと言うと、非常に興味を示し、どれくらいかかるか聞いてくる。三方分山より、200mくらい高く、距離は倍くらいある旨、地図を見せながら答えると、行くのをあきらめたようだ。

 聞いていたとおり、女坂峠を後にして直ぐ、好展望の場所があった。富士山が大きく迫り、さきほど、通り過ぎた精進集落が眼下に見える。ゆっくりしたいところだが、先への不安もある。何枚か写真を撮り、早々に五湖山へ向かう。

 雑木林の中に真新しい標識があり「五湖山 標高1、340m」と大きく表示されている。本当の山頂は、この先の石柱のあるところだとガイドブックに書かれている。しかし、立派な標識が立てられているので、みなここが山頂と思うだろう。

アクセスカウンター

女坂峠少し上の展望台より精進湖

王岳山頂

行く手に王岳を望む

 やせ尾根を過ぎてもいっこうにヤブ道は出てこない。ありがたいことに、刈り取ってくれたようだ。刈られた笹や小枝が束になって道の両脇で枯れている。とても歩きやすい道だ。やがて明るい樹林帯。落ち葉が敷き詰められた冬枯れの並木道が青空に映える。大好きな風景だ。

 急登約15分、やっと王岳の山頂に出た。ここまで、ヤブこぎに煩わされることもなく、拍子抜けするほど順調だった。
 山頂には10人のパーティーが休んでいた。鍵掛峠から登ったという。20分ほどして9人は女坂峠へ向け、1人は車の回収に鍵掛峠へと出発した。1時間ほど山頂にいたがこのパーティーと出会っただけだった。
 青木ヶ原樹海の上に悠然とした富士山、眼下には西湖畔にデポしたKの車がよく見える。彼方には三国山をバックにした山中湖、その左には河口湖端の先の御正体山など展望はほしいままだ。

 心ゆくまで展望を楽しんだ山頂を後にすると、いきなり腰くらいの笹が道を覆っている。その先は、右側が崖になった道と、予想に反して頂上からの道の方が歩きにくく、緊張を強いられる。眼下に我々の車が見えるのに、小さなアップダウンを何回も繰り返し、なかなか高度が下がらない。

 大きく左へカーブしたところに立派な鍵掛峠の標識が立ててあり、先は十二ヶ岳、後ろは王岳と表示されている。標識の先は上り坂だ。右に分岐するはずの根場への道がない。少し戻るとカーブのはじまるところに分岐道がある。これを行くも直ぐに踏み跡は定かでなくなる。元に戻り、先ほどの標識の先へ10mほど行くとたくさんの標識と共に根場へのしっかりした道があった。先に見た標識にも根場方面のことを表示してあれば、迷うことはないのにと思った。

 鍵掛峠をジグザグに下ること約20分、水量豊かな沢淵で休憩。そこからは10分ほどで林道に出た。西湖畔の駐車場には三脚を立てた多くのカメラマンが富士山を撮っていた。

【王岳】ヤブの刈られた富士山展望コース