山 名 | 蛾ヶ岳(ひるがたけ;1279.6m) | ||
山行日 | 1999年11月27日 | ||
天 候 | 晴れ | ||
同行者 | Y.F. | ||
歩行時間 | 2時間20分(山頂の昼食休憩除く) | ||
コース | 四尾連湖駐車場⇔大畑山分岐⇔西肩峠⇔蛭ヶ岳 |
行 程(着時刻) | |||
場 所 | 往路 | 復路 | |
四尾連湖駐車場 | 発 10:00 | 13:05 | |
大畠山分岐 | 10:25 | 12:50 | |
西肩峠 | 11:05 | 12:10 | |
蛾ヶ岳 | 11:20 | 発 12:05 |
【蛾ヶ岳】四尾連湖からのお手軽山行
山などほとんど登ったことのない友人Y.F.を誘って、晩秋の蛾ヶ岳へファミリー登山にふさわしそうな四尾連湖畔からの楽々コースの山行をしてきました。
夏には賑わったであろう湖畔の広い駐車場に車は1台。晩秋の湖は淋しさが漂っていた。
駐車場脇が登山口、落ち葉の降り積もった明るい南斜面を斜上する。単独行では心地よい音色と思える、落ち葉を踏むガサゴソ音も2人だとやかましささえ感じるから不思議だ。
尾根道の大畠山の分岐に着くと、女性3人のパーティーが出発するところだった。少し間をおいて歩こうと、一息入れる。ここからは、左に甲府盆地越しに奥秩父の連山を見ながらの快適な尾根道だ。ほどよく積もった落ち葉が靴底に気持ちがいい。行く手のところどころで、逆光に鮮やかさを際だたせた紅葉が目を楽しませてくれる。振り返れば、周囲を山の斜面に縁取られた四尾連湖が見下ろせる。その斜面はやや盛りが過ぎたとはいえ華やかな紅葉に彩られ、一層の静寂さを感じさせる。
道はほとんど平坦、秋の終わりのそぞろ歩きを楽しみながら、互いに感動を口にしつつ山頂を目指す。
道は尾根を外れ、蛾ヶ岳の西斜面をゆるく上り出す。それまでの陽当たりの良い遊歩道的な道は、ちょっと暗くやや歩きにくい普通の登山道となる。
芝草への分岐、西肩峠から山頂まで急坂が一直線に延びている。急登の上、落ち葉が敷き詰められた道は滑りやすく歩きにくい。両側の木々の葉がすっかり落ち、明るくなった雑木林の道をあえぎながら登ること4半時、ようやく山頂に着く。
蛭ヶ岳山頂
山頂からの眺めはすばらしい。裾野を雲に隠し富士山が頭をだしている。反対側には釜無川の向こうに八ヶ岳がややかすんでいる。その左には地蔵岳のオベリスクがはっきりと見て取れる。雪を被った北岳以下、塩見、赤石、聖など南アルプスの山々の展望も飽きることはない。
到着時、我々2人だけだった山頂も、15分ほどしてご夫婦2人に続いて、途中で追い抜いた女性3人パーティーさらには単独行の人など、たちまち10人以上になってしまった。
山慣れないY.F.は、落ち葉の急坂下りにてこずるも、西肩峠からはルンルン気分で往路を戻る。すれ違った人も多い。名も知らなかった山だがずいぶんと人気のある山のようだ。
蛾ヶ岳山頂より四尾連湖を見下ろす
駐車場に戻ると10数台の車が停まっていた。荷物を置いて、四尾連湖畔を一周する。2軒の宿やキャンプ施設があるものの、あまり俗化を感じさせない静かなたたずまいだ。
湖の北側から湖面越しに蛾ヶ岳が見える。朽ちた大木などを前景になかなかのカメラポジションだ。2.5万図をあらためて見ると、復路で四尾連湖への分岐を真っ直ぐに行き、大畠山を経て四尾連峠に出る。さらに数百メートル南下し四尾連湖に下るコースが良さそうだ。今度はこのコースを歩いてみたい。
四尾連湖越に蛾ヶ岳を望む
帰路、下部温泉に寄る。国道300号線を下部温泉郷に折れて直ぐ、「日帰り入浴可」の看板が目に付く。大きなホテルで気後れしたが、「おいくらですか?」と聞くと、「1575円」とのこと。「又来ます」と引き返す。踏切を渡りしばらくすると、下部温泉会館に「日帰り入浴可」と書いてある。「おいくらですか?」「300円です」
露天風呂はないが、窓越しの下部川と対岸の紅葉が良い。ゆっくりと温泉に浸かり、満足の一日を締めくくった。