会報No. | 115 |
山 名 | 高妻山・火打山・妙高山 |
山行日 | 1997年9月13〜15日 |
シリーズ名 | 日本百名山 越後の名峰 |
報告者(文) | 梅原万里子さん |
私自身 | 参加 |
宿 泊 | 池の平温泉 白樺荘/黒沢池ヒュッテ |
ルート | 9/13 戸隠牧場⇔一不動⇔五地蔵岳⇔高妻山→池の平温泉 白樺荘(泊) 9/14 笹ヶ峰→高谷池→火打山→高谷池→黒沢池ヒュッテ(泊)→妙高山→光明滝→燕温泉 |
【高妻山】 台風19号と日本海に停滞した前線のためガスの深く立ち込めた戸隠高原に13日
5時30分到着。朝食、身仕度と旅慣れたOAAの仲間はさすがに早い、博林さんの号令で体操の後
6時出発。
乳牛の遊ぶ牧場を過ぎ白樺の林を抜けて、沢を左右に渡り返すうち不動滝にぶっつかり、鎖をたよりに登ると樹林の登りとなる。連休のためか多くのグループと行き交う。この山は一不動、二釈迦、三文珠と小さな祠が信仰の山を思わせる。五地蔵の石祠を過ぎ小さなアップダウンを繰返し九勢至を過ぎると、いよいよ八丁ダルミから急登が始まった。
あえぎながら登る足元に色鮮やかなリンドウの花が微笑む。頂上稜に出て十阿弥陀の大鏡を過ぎると間もなく山頂に着く。早速傘の下で昼食をとり視界のきかない頂きになごりを残して下山。
急登は急な下りとなって行き交う人とも重ってけっこう難儀する。足の早い先頭はいつの間にか姿を消してしまう。一杯清水のおいしい水でのどを潤し、泥にまみれた靴と雨具を沢水で洗い流して、今日の宿、池の平温泉に向かい16時着。いい温泉が今日の疲れを癒してくれた。
五地蔵
高妻山頂上にて
【火打山】 乾き切れない重い靴を履いて 8時50分、笹ヶ峰登山口よりブナ林の続くゆるやかな木道を2462m目指して登る。空気がおいしい、やがて黒沢の出合へくると多勢の登山者が休憩をとっていた。沢を渡り12曲りの急登へ、大きな岩に体全体でぶつかって登るが足が上まで届かない岩が現われ大変だ。オオシラビソの林を抜け富士見平を過ぎ、ネマガリダケの続く明るい山道を行くと赤い三角屋根の高谷池ヒュッテが姿を現した。その向うに池と湿原が広がっている。うっすら赤く色づきもう草紅葉が始まっているのか、小屋前のテーブルで昼食をとる。
湿原に低く立ち込めた霧の中の木道をたどり、天狗の庭を過ぎるとやがてハイマツが現われ、続いて砂礫と草の急斜面を登ると広い頂上に13時着。記念撮影の後早々に下山。まっ赤に色づいたナナカマドの実を賞でつつ下り、高谷池の分岐から左手に進むとしばらくで、ブルーのドーム形の黒沢池ヒュッテに15時着。黒沢池のほとりに建つ八角形のユニークな小屋だった。
火打山山頂
【妙高山】 小屋特製のクレープ、スープ、コーヒーの朝食を済ませ、5時50分男性的な岩山の妙高山2446mを目指す。
小屋前の道標に導かれ大倉乗越に出ると、辺りの山々の深い緑が明るい朝日につゝまれてまぶしく光る。前方に妙高の山肌が荒々しくそそり立つのが見えてくる。「ここから急登になるので……」との声に緊張する。
きつい登りが続いた後、頬に冷たい風を感じ大きな岩を登りつめると一等三角点のある北峰頂上、やっと周囲に景色の広がりの見える頂上に立った。7時45分喜びの声があがる。昨日登った火打山も優美な姿でせまって見える。
妙高大神の石祠のある南峰を過ぎ岩と砂の急斜面を下る。途中鎖場を過ぎ、硫黄の臭いのする沢を渡り燕温泉に11時着。
黒沢池ヒュッテ
黄金の湯の案内板に導かれて少々登ると、石で囲った混浴の無料露天風呂を見つけ我先にと飛び込む。湯の花に加え青いコケの浮いた野趣あふれる温泉で山の汗を流し、12時バスは静岡へと帰路に着いた。
今回も皆さんの後に続き、思い出多い山旅が出来ました。ありがとうございました。
妙高山頂:背景右側 焼山、裏火打、火打山
妙高山下山路
杉野沢温泉センター 苗名の湯 |
tel:0255-86-6565 10:00-21:00 \450 1997年に造られた公営の温泉施設。近くには日本の滝百選に選ばれた苗名(なえな)の滝がある。 | |
燕温泉 河原の湯 | 無料露天風呂。温泉街から深い谷と崩れやすそうな崖が続く道を10分程歩いた谷間にある。狭い渓流の岩陰に意外に大きな湯船がある。 | |
燕温泉 黄金の湯 | 無料露天風呂。男女別に湯船があるが仕切は大岩、立ち上がると覗けてしまう。湯は白濁していてちょっとぬるめ。硫黄のにおいがする。 |