岩手山お鉢の縁,奥が山頂の薬師岳
昨日は早池峰山に登り網張温泉泊。早朝、宿の裏手から森の小道を5分ほど歩いた所にある露天風呂に行く。『仙女の湯』と書かれているが、入っているのは男性ばかり。朝のすがすがしい樹林の中で、間近に滝を見ながらの温泉はまことに気持ちがよい。
8時出発。今日もすばらしい天気だ。リフト3本を乗り継ぎ、犬倉山へ向かう。たくさんの人が休んでいた姥倉山は素通りして、黒倉山頂への分岐で一息入れる。
リーダーの「行くぞ!」のかけ声に、とみさんが「黒倉山頂は眺めがよいとガイドブックに書いてある」と叫ぶも,皆の反応はない.自分も長丁場を思い先ずは体力温存と大勢に従う。
高山植物では昨日登った早池峰山の方が有名なのだが、今日はまさに花園を歩いていると言っても過言ではない。赤白黄色の花が咲き乱れている。我らの花博士Kさんは昨日の早池峰山で怪我をしたためリタイア。近くの人に花の名前を聞くと、白い花は「シラネーソウ」、ランに似た小さな花を「イワテシラン」等、いい加減な答えしか返ってこない。もっとも、教えてもらっても3分後には忘れているのだから、聞いても仕方のないことではあるのだが・・・・。
左手下方に御釜湖を見ながら、小さな起伏が続く痩せた岩尾根の鬼ヶ城を越え、不動平に11時40分に着く。計画より40分も遅れたのはめずらしい。
昼食を済ませ、ザックを置いて岩手山頂を目指す。火山砂礫の急斜面はとても歩きにくい。15分ほどでお鉢の縁に出ると一転、快適な稜線漫歩となる。お鉢の内面にはコマクサの大群落.立ち並ぶ石仏に見守られ、岩手山の最高所、薬師岳山頂に向かう。
頂上はまさに鈴なり、優に百人を超えている。ごったがえす頂上標識に、参加できなかったメンバーから預かった「岩手山 2041」の標示板を取り付けて記念写真。「ゆっくり下りたい人は来た道を、お鉢巡りをして戻る人は急ぐように」とリーダーが告げるやいなや、何人かの人は小走りに駆け下り、標高2千メートルでのジョギングを楽しんでいる。とても平均60歳にもなろうという人たちとは思えない。
不動平に集結した後、下山開始。八合目避難小屋の湧き水を飲みたかったが、先頭集団は脇目もふらず素通り、離されては後がつらいので後を追う。七合目の新旧登山道の分岐を右折し旧道を下る。一直線に火山礫の急坂を下る感じであるが、眺めは抜群だ。
岩手山々頂(薬師岳)
いこいの村岩手 焼走り温泉 |
tel:0195-76-2161 \500 和風浴槽は溶岩の塊が張られている。扇形の浴室棟から岩手山が望める。 | |
網張温泉 仙女の湯 |
国民休暇村・温泉保養館から、5分程度歩いた渓流沿い、近くに滝を見上げながら入れる混浴の岩風呂。湯船は浅いが10人は入れる広さ。湯は青みがかった薄い乳白色の硫黄泉。 \無料 |
網張登山リフト乗り場8:00→犬倉山→黒倉山→鬼ヶ城→11:40不動平→岩手山薬師岳→不動平→14:30馬返し
【山 名】岩手山(薬師岳:2038m)
【日 程】1997年7月20日
【同行者】いつもの山仲間
【行 程】