行  程
場 所 着時刻 発時刻
 椹島ロッジ(泊) 13:35 8/16  6:00
 蕨段 9:27 9:55
 駒鳥の池 11:00 11:10
 千枚小屋(泊) 11:40 8/17  5:30
 千枚岳 6:05 6:18
 悪沢岳 7:40 7:52
 荒川中岳 8:50 9:15
 新荒川小屋(建築中) 10:17 10:38
 赤石岳鞍部 12:35 12:50
 赤石岳 13:20 13:30
 赤石小屋(泊) 15:30 8/18  6:00
 椹島ロッジ 8:40 12:48

【悪沢岳・赤石岳】3000mの稜線漫歩

山 名  千枚岳・悪沢岳・荒川中岳
 荒川前岳・ 赤石岳
山行日  1996年8月15〜18日
同行者  静岡OAA 山の仲間
コース 椹島ロッジ(泊)→蕨段→千枚小屋(泊)→千枚岳→悪沢岳→赤石岳→赤石小屋(泊)→椹島ロッジ
 悪沢岳は南アルプス第3位の高峰であり、赤石岳は一等三角点日本最高峰の山である。椹島を基点としてこの二山を結ぶ人気の周回コースを歩いた。初日の飲酒がたたって苦しい山行になったのは誤算だった。

関連情報

一浴温泉情報                                    アクセスカウンター
 赤石温泉「白樺荘」 tel:054-260-2021  10:00-16:00 \500 定休火曜日
畑薙第1ダムより 5.5km 下流にある。無料なので利用者が多い。休憩・食事は可能だが宿泊はできない。泉質は含重曹硫黄泉。

やっとの思いでたどり着いた赤石岳山頂

 出発前日まで気をもませた大型の迷走台風が日本海に抜けひと安心した8/15 朝7:30 静岡市役所前を井川に向けて出発する。3年前の台風で崩壊した県道の手前でバスを降り、歩いて大井川本流まで下る。台風の余波で小雨も降り出し、傘をさしながらの迂回路歩きである。吊り橋で大井川を渡り、上流へ10分ほど歩いて、定員3名の吊り橋、おおあみ橋で渡り返す。15分ほど登り返し、県道の臨時バス発着所に着いた。11時発の椹島行きリムジンバスは、昨日の台風による崖崩れのため大幅に遅れ、12時半頃の出発となる。
 午後1時半頃、本日の宿泊地、椹島に着く。広大な敷地に何棟かのロッジが点在している。ここは東海パルプの木材搬出基地があったところで、これを利用して宿泊施設にしたとのことであった。
 夕食までかなりの時間があり当然、酒宴となる。飲めない身ながら、ほかにすることも無し、その場の雰囲気でそこそこ飲んだのが後の地獄を見る羽目になるとはその時、知る由もなかった。

 8/16 いよいよ登山開始。今日は千枚小屋まで標高差 1490m 7時間30分の行程だ。天気も回復し清々しい空気の中、6時出発。登り初めから、かなりの急登が続く。なかなか調子が出ず、ほぼ中間地点の清水平の水場で冷たい水を飲むも、いまひとつシャキッとしない。

蕨段

 蕨段を越え、水のない駒鳥の池を過ぎると30分ほどで千枚小屋に着く。2年前に建て直されたログハウス風の明るく清潔で感じの良い小屋である。
 まだ昼前である。今日も酒盛りがはじまるようだ。私は昼食を済ませ、空身で千枚岳をピストンすることにする。お花畑の道をゆっくり30分ほど登り山頂に着く。明日の行程、悪沢岳の方面が見渡せる。

千枚岳山頂

 8/17 朝から霧である。昨夜から食欲がない。朝食もほとんど食べられず、ご飯にお茶をかけて無理矢理飲み込む。今日は山行のハイライト荒川三山、赤石岳と縦走し赤石小屋までの長丁場。行程は約9時間。ついていけるか不安になる。
 5時半出発。先ずは昨日登った千枚岳、今日はガスって何も見えない。悪沢岳から中岳まではアップダウンの連続、時折、霧が流れて幕が開くように雄大な南アルプスの山並みが現れる。目の前に聳える赤石岳、可憐な花々の高山植物そして雷鳥とただただ素晴らしの一言である。

悪沢岳山頂

3000m稜線歩き

荒川岳をバックに

鞍部より赤石岳をバックに

 縦走路から外れた前岳には分岐にザックを置き頂上往復。ここから、新築中の荒川小屋まではイヤになるほど下る。下った分をそっくり登り返すのだが、無理矢理流し込んだ朝食以来、何も食べていない。相変わらず食欲はまったくない。気力の登りが続く。やっとの思いで小赤石岳の頂上に到着。赤石岳が大きく迫っている。赤石岳との鞍部に赤石小屋との分岐があり、ここで先頭グループが待っていてくれた。リーダーに「無理にでも食べろ!」と叱られ、筒井さんからリンゴを1/4切れ頂く。「皮を剥いて欲しい」と言ったら、皆にあきれ返られた。

 空身で、まさに最後の気力を振り絞って赤石岳に向かう。かろうじて、全員での記念写真にはまにあったがその直後、鞍部で食べたリンゴや飲み物をすべて吐いてしまった。しかし、あとは赤石小屋まで下るだけだ。小屋に到着したとき、先頭グループはすでにビールで祝杯の最中だった。

 8/18 皮肉にも最終日は快晴である。小屋の展望台から見る赤石岳の雄姿が見事である。今日は椹島への3時間の下りのみ。リムジンバスが出るのは13時。どんなにゆっくり歩いてもおつりがくる。
 5時に食事がとれたことから7時出発予定が突然、6時に変更される。あちこちからブーイングが起きるが、委細構わず出発。文句を言ってた人たちも先頭グループになると、尻に火がついたようになって駆け下りて行く。そんな人たちとさしたる違いもなく椹島に着いた。

交通 JR静岡駅→畑薙第一ダム:3時間30分
静岡鉄道バスセンター;054-252-0505 
畑薙第一ダム→椹島:50分 
東海フォレスト;0547-46-4717 
マイカー 畑薙第一ダムに駐車スペース有り

 バスが出るまで4時間以上、ゆっくり風呂に入っても時間を持て余す。もっとのんびり歩けばよいのにと思うが、このせっかちさが若さを保つ秘訣なのだろう。

椹島ロッジ前の広場

小屋の展望台よりバックに赤石岳

更新日:2013/08/23