静岡OAA会報より抜粋

会報No. 96 山行日 1996年2月4日
シリーズ名 富嶽百景(第94回) 報告者 田中裕美さん
山 名 真冨士山  私自身 参加
山行記  2月の富嶽ハイクは先月の竜爪山と共に親しまれている真富士山です。先月と同じ俵峰までバスで上り、水月院裏のバンガロー(荒れ果てて使用不能)の左手茶畑より登山道に入り杉林の中を登る。30分程で引落峠に到着。一息入れて出発の際、「この先充分気を付けて歩くよう」指示がありました。新聞にも載った昨年秋の転落事故現場は、谷側に路肩が落ち道は狭くなり段差のある所、下りでの事故だったそうです。思わず手を合わせご冥福を祈り通り過ぎました。

 木立ちの中左前方に白い壁が見え、砂防ダムにしては白いと思いながら近づくと大滝が凍結してた。“氷瀑”初めて見る自然の造形美にしばらく見とれる。滝を捲き急坂を行くと広く開けた伐採地に出て、南アルプスの赤石岳、聖岳、上河内岳、手前に山伏岳等の安部奥の峰々を見渡し大パノラマを楽しんだ。高度を増して雪が多くなり稜線の見晴台に出ると、富士山が端正な姿を見せていた。稜線の雪の上には可愛い足跡が点々と付いている。どんな動物が歩いたのでしょう。冬枯れの木立ちの間からはシジュウカラ等の小鳥の声が心を和ませてくれました。

 第一真富士山頂で昼食。富士山を眺め、記念写真を撮り、あわただしくアイゼンを付け第二真富士へひと下り。急な岩場をよじ登り、頂上のお地蔵様の前で各々写真を撮ってもらい帰路に着く。平野への急な道を下り、日当りのいい伐採地でアイゼンを外し、杉林の中のジグザグ道を下りる。下りはいつもの事ながら早い早い、ひたすら前の人について行く。期待した天神滝は見つける事ができず残念。道もワサビ田の所で消え、急斜面をよじ登り登山道へ出て鎌沢橋へ下り後は林道、迷彩服のハンターに会ったり崖から下るツララを眺めて平野まで歩きました。

 待ち合わせのバスで見月茶屋へ。一と月遅れの新年宴が賑やかに始まった。ヤマメ尽しのお料理は頭から尻尾まで全部食べられ残す所なく、どの皿もきれいなものでした。

 前から一度登りたいと思っていた真富士、それも雪の真富士に登られて感激でした。この次は平野から石仏をたどり真富士神社にお詣りしながら登りたい。

コースタイム
08:33 俵峰(水月院)
09:04 引落峠
09:36 大滝の頭
11:17-11:45 第一真冨士山
11:55 分岐
12:22 第二真冨士山
12:49 分岐
13:30 林道出合
14:34 平野橋

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第二真富士山山頂

更新日:2013/08/23