著者(かな順) 書 名 内容(「BOOK」データベースなどより)
 阿部幹雄 生と死のミニャ・コンガ 初登頂を目指して挑んだミニャ・コンガ。頂上直下で1人滑落、さらに下山中、1本のロープで結ばれた7人が、目の前から消えた。かろうじて生還した著者は、この事故がトラウマとなり、遺族と慰霊の旅が始まる。13年後、遺体の一部が発見されるが、その隊で後輩4人を雪崩に失う。魔の山を舞台に運命の糸が複雑に錯綜する。
泉康子 いまだ下山せず 猛吹雪の冬山で行方不明になった3人の男たち。懸命にその足跡を追う仲間と家族。やがて浮かび上がる最大の謎…彼らは最も危険な“冬の沢”を下ったのか。それは、なぜ!? 事実を積み重ね、推理を検証して「真実」に迫る、感動のヒューマン・ドキュメント
 植村直己 青春を山に賭けて ドングリとあだ名されていた著者が、無一文で日本を脱出し、ついに五大陸最高峰のすべてに登頂、アニマル植村と称されるまでの型破りの青春を語り尽した感動篇。
 大蔵喜福 エベレストのぼらせます 世はまさに登山ブーム。人気ルートには季節を問わず、中高年があふれかえっています。それとともに増えている、あまりにも無知が原因としかいいようのない遭難事故。 自らその世代になり、中高年登山教育に目覚めた著者は、椎名誠氏のあやしい探検隊のタワシ髭の登山隊長でもあり、世界七大陸最高峰登頂最年少記録を作った、野口健氏のテクニカルアドバイザーを務め成功に導いたのをはじめ、自身もエベレスト厳冬期最高到達点記録を持つなどベテラン登山家です。60歳代、70歳代の人をアラスカやヒマラヤの高峰に安全に登らせてきた経験から、本人に意志があり、ゆっくり正しく登れば誰でも登れるという結論に達しました。あやしい探検隊でおなじみの沢野ひとしさんの楽しいさし絵を眺めながら、まだ見ぬヒマラヤに想いを馳せれば、もうあなたは、8000メートル峰への1歩を踏み出したことになるのです。
 尾崎喜八 山の絵本 詩人尾崎喜八が山野を歩く。青空に屹立する岩峰とそこに吹く風を描く。山村の佇まいと、そこに暮す人々との交流を描く。雑誌掲載中から山好きの若者たちに圧倒的な人気で迎えられた本書は今もその瑞々しい輝きを失わない。
 菊池俊朗 山の社会学 なぜ大衆登山は現在の隆盛をみたのか―。象徴的にいえば、コンビニと高速道路網の普及がそれを可能にした。これまで山書分野で語られることの少なかった山小屋、登山道、林道など、登山の舞台裏を紹介しながら、日本百名山登山ブームの実態に迫る。意外に知らない話、例えば、遭難救助ヘリはいくらか、黒部峡谷の歩道は誰が管理しているのか、なぜ上高地はマイカー規制になったのか、アルプス展望台のお薦めは、等をデータと併せて満載している。
 小泉武栄 山の自然学 山歩きをもっと楽しもう.そのために日本の自然をもっと知ろう.「なぜここにこの植物があるのか」「どうしてこんな地形ができるのか」,植物分布や地形・地質の不思議さなど,特徴ある各地域の山々をとりあげ,登山路から見える風景・植物を解説した自然学入門.日本の山はこんなに多彩で面白い。
登山の誕生 古来ヨーロッパにおいて山は悪魔の棲家として忌み嫌われていた。一方、日本人にとっては聖地であり、信仰にもとづく登山は古くから行われていた。だが近代的登山が発祥したのは二百年ほど前のヨーロッパで、楽しみとしての登山が日本で普及するのはそれから百年後の明治末期になってからである。この差はなぜ生まれたのか。日欧を比較しながら山と人の関わりの変遷をたどり、人々を惹きつけてやまぬ山の魅力の源泉に迫る。
 小西政継 グランドジョラス北壁 アルプス三大北壁の中で最も困難といわれている垂壁に、日本人として初めて挑んだ厳冬期の記録。大寒波襲来の中で食料が尽き、凍傷に冒された六人の男たちの生への脱出となった苦闘の十一日間を綴る。
マッターホルン北壁 厳冬期マッターホルン北壁第三登は、アルピニズムの理想を極限まで追求する山岳同志会隊による初の海外遠征であった。想像を絶する戦いを通し、心温まる人間愛を描いた山岳ノンフィクションの傑作。
山は晴天 マッターホルン北壁に始まり、カンチェンジュンガ北壁、82年のチョゴリ峰(K2)に至る山行での出来事、山仲間との思い出などを、自らの登山観を交えて綴る、珠玉のエッセイ集。
 佐瀬稔 ヒマラヤを駆け抜けた男 8000m峰に12回登頂の快記録をうち立てた登山家山田昇。とくに一九八五年には、世界最高峰のエベレスト、第二位のK2、そして厳冬のマナスルに連続登頂し、登山界を驚かせた。八九年冬、8000m峰14座完登を目前にして極北のマッキンリーに散るまでの稀有のアルピニストの生涯と、壮烈な高所登山の実態を克明に描く。
狼は帰らず “狼”と呼ばれ、20年間攀じ登ることしか考えていなかった孤高のクライマー森田勝。谷川岳、アイガー、K2と、なにかに復讐するかのように、森田は死と隣り合わせの岩壁に挑み続けた。登山界になじまず、一匹狼として名を馳せた男がたどった修羅の生涯を、迫真の筆に描く山岳ノンフィクションの名作。
 武田文男 山で死なないために 山をめぐる状況が様変わりしている。若者の山離れはますます進み、主役はいま、健康と生きがいを求める中高年層や女性だ。それだけに、一層の安全対策が望まれるが、現実は逆。荒れ果てた登山道、不十分な道標整備に加え、登山道がゴルフ場に化けるなど、環境破壊も進む。山で(そして山が)死なないためにどうすればいいのか。山登り40年の著者ならではの、説得力あふれる現場報告。
続・山で死なないために 高年の登山はますます盛んだ。国内外の山へ気軽に出かける人が増えるにつれ、避けられるはずの事故や遭難も多くなっている。そして、人々が山を楽しむ陰で、山は傷つき、泣いている。山をどう楽しみ、どう登ったらいいのか。長年登山界を見つめ続けてきた新聞記者の貴重な証言集。
 田澤拓也 空と山のあいだ 昭和39年1月、青森県の岩木山で秋田県大館鳳鳴高校の山岳部員五人が遭難、四人が死亡する事故が起きた。連日の大がかりな捜索にもかかわらず、五人の行方はわからない。岩木山は津軽富士といわれる霊峰だが、標高わずか一六二五メートルの単独峰だ。一体、五人に何が起きていたのか…。ただ一人の生還者の証言をもとに、地元の関係者、捜索隊、警察などの状況を丹念に取材。猛吹雪のなかをさまよいながらも、最後までお互いをかばい合う五人の生と死の軌跡を描き出す、感動のノンフィクション。第8回開高健賞受賞作。
 立松和平 日高 北海道・日高山脈の最高峰、幌尻岳。悪天をついて山頂を目指した学生パーティが記録的雪崩で全員死亡した。奇跡的に即死を免れた若者は、凍死するまでの4日間、何を考え、何を見たのか。死の瀬戸際で鮮やかによぎる夢の数々。
 長尾三郎 無酸素登頂 8000m 14座への挑戦 親友シェルパの雪崩死、家庭を捨て山を選んだ末の離婚、再婚した妻の38歳での死。現役最強の登山家が描く「果たしたい夢」。日本屈指の鉄人クライマーが神々の山嶺に無酸素で挑む愛と死のドキュメント。
 西丸震哉 山の博物誌  山では、花が咲き鳥がいてケモノが歩く、沼があり魚がいて虫が飛ぶ、突風が吹き霜柱が立ち雪崩だって起こる。地形・気象など科学的知識に裏づけられ、モロモロの生物界の仲間たちへの愛情にあふれた本物の自然学入門。
西丸式山遊記 食生態学者にして登山家・探検家である著者が、スキ一、未踏地探検、温泉めぐりなど、半世紀に及ぶ山歩きの体験から山の多彩な魅力をあますところなく紹介する。初心者からベテランまで、山を愛する人すべてが楽しめる、山との遊び方、自然とのつきあい方。
 新田次郎 劔岳<点の記>
日露戦争直後前人未到といわれた北アルプス立山連峰の劔岳山頂に三角点埋設の至上命令を受けた測量技師・柴崎芳太郎。様々な困難を乗り越えて劔岳山頂に挑んだ彼の苦闘の軌跡を描く長篇山岳小説。
孤高の人 上・下 上:昭和初期、ヒマラヤ征服の夢を秘め、限られた裕福な人々だけのものであった登山界に、社会人登山家としての道を開拓しながら日本アルプスの山々を、ひとり疾風のように踏破していった“単独行の加藤文太郎”。その強烈な意志と個性により、仕事においても独力で道を切り開き、高等小学校卒業の学歴で造船技師にまで昇格した加藤文太郎の、交錯する愛と孤独の青春を描く長編。
下:いかなる場合でも脱出路を計算に入れた周到な計画のもとに単独行動する文太郎が初めてパーティを組んだのは昭和11年の厳冬であった。家庭をもって山行きをやめようとしていた彼は友人の願いを入れるが、無謀な計画にひきずられ、吹雪の北鎌尾根に消息を断つ。日本登山界に不滅の足跡を遺した文太郎の生涯を通じ“なぜ山に登るのか”の問いに鋭く迫った山岳小説屈指の力作である。
槍ヶ岳開山 一揆に巻き込まれ、誤って殺した恋女房の断末魔の目に怖れと疑いを抱き、罪の償いと救いとを槍ヶ岳の開山に賭ける修業僧播隆。克己の生涯と偉業を描く書下し長篇。
富士に死す 霊峰富士に対する民間信仰は古くからあるが、急速に大衆化したのは、「富士講」のはじまった天正年間である。しかし、大衆化は同時に信仰の俗化、形骸化を招いていった。富士講の荒廃に反発する行者・月行に見出され、後に富士講中興の祖と称された身禄のきわめて感動的な波瀾の一代を描ききった長篇歴史小説。
山が見ていた 少年を轢き逃げした男が、自殺を決意。死に場所を求めて山に入るが、事件は意外な方向に……。表題作を含め、深い人間洞察に支えられた十五の短篇推理小説を収録。
芙蓉の人 日本の天気予報を正確にするには富士山頂に観測所が必要だ。その信念に燃えて真冬の富士山頂にこもる野中到と命を賭けて夫と行をともにした千代子夫人の行動と心情を感動的に描く。
 野口 健 落ちこぼれてエベレスト 「いい大学に行って、一流会社に入るだけが人生じゃない!」落ちこぼれだった著者は、植村直己の著書と出会い、人生の目標を見つける。波乱の少年時代から、7大陸最高峰世界最年少登頂記録を樹立した1999年5月のエベレスト登頂までを綴った、若きアルピニストの軌跡。夢を持ち、挑戦することの素晴らしさを伝える熱き自伝。
 羽根田治  生還 山で遭難し生死をさまよった後、生還した登山者のドキュメント。登山者がちょっとした不注意から遭難し、何日間も山に閉じこめられてしまう例があとを絶たないという。そうした遭難の中から生死の境をさまよいながらも、危機を乗りきって無事生還した登山者に取材し、生還した原因を分析したノンフィクション。
ドキュメント 気象遭難 山岳遭難の大多数を占める気象遭難を分析、解明する。低気圧の接近や気圧の急激な変化など、気象が原因となった山岳遭難があとを絶たない。そのほとんどが、特定の気圧配置や雷、台風などに起因している。実際に起きた気象遭難7件を取り上げ、その原因を究明し検証する。
 藤田健次郎 中高年、山と出会う 中高年は何を求めて山を目指すのだろうか。1975年から80年頃にかけて始まる中高年の登山ブーム。その現状をつぶさに検証し、山との取り組み方や遭難、リーダー養成など諸々の問題点を抽出する。
 松田忠徳 温泉教授の温泉ゼミナール 日本人にとって水や空気のように身近であったからこそ、これまで触れられてこなかった温泉の真実を、日本唯一の温泉学教授が熱く解説。全国に続々と建てられる公共温泉は、果たして人々を癒すことができるのか?実情にそぐわない温泉法、分析書のからくり、循環湯の恐怖など、温泉をより楽しむための知識が満載。全国4,300湯を制覇した著者ならではの、ホンモノの温泉の見分け方、楽しみ方も。温泉選びが180度変わる本。
 松田宏也 ミニヤコンカ奇跡の生還 神よ、晴れてくれ!そんな願いもむなしく、山頂を目前に悲劇の幕は切って落とされた。飢え、凍傷、そして仲間の死。ズタズタに傷ついた肉体を引きずりながら、孤独の下山を開始する…。1982年5月、風雪のミニヤコンカから19日間にもおよぶ苦闘の末、奇跡の生還を果たすまでを描いた感動の手記。
 丸山直樹 死者は還らず 従来タブー視されていた山の遭難の実態とその原因を、9件の遭難実例をあげて報告。自然の猛威、経験の未熟、大学山岳部の弱体化、パーティ構成の背景、結果責任等、遭難の現実を直視する。
 村上宣寛 アウトドア道具考 バックパッキングの道具について評論を試みる。個人的に使い込んできた道具に加え、新たに購入した道具も実際にアウトドアで試した上で評価。さらにアウトドアで求められる道具の条件、機能の必要性を、科学的に考察する。
夢枕獏 神々の山嶺 カトマンドゥの裏街でカメラマン・深町は古いコダックを手に入れる。そのカメラはジョージ・マロリーがエヴェレスト初登頂に成功したかどうか、という登攀史上最大の謎を解く可能性を秘めていた。カメラの過去を追って、深町はその男と邂逅する。羽生丈二。伝説の孤高の単独登攀者。羽生がカトマンドゥで目指すものは?柴田錬三郎賞に輝いた山岳小説の新たなる古典。
 芳野満彦 新編 山靴の音 冬山の遭難で両足指を失った著者は上高地にこもって錬成し、穂高岳、剣岳などに多くの初登攀を記録、さらにアルプス岩壁への先鞭をつけ、ついに日本人初のマッターホルン北壁登攀の快挙を果した。長く読み継がれる山の青春譜。
 渡辺由輝 永遠の未踏峰 登山とはもしかすると、「人間存在の根源的状況から派生する奥深い文化的事象」なのかもしれない-。永遠の課題(テーマ)-「人はなぜ山に登るのか」に30年の歳月をかけて挑む。
 クレイブ・マクラクラン ニッポン百名山よじ登り 百名山を選んだ名登山家、深田久弥氏も、まさかそれを78日間で全て制覇する輩が現れるとは思いもよらなかったことだろう。ニュージーランドからやって来た二人の大男の、大笑い駆け足登山日記。雨にもめげず、風にもめげず、夜の闇にも、役人の規制にも、休日の異常な混雑にもめげず、ひたすらよじ登り駆け降りた二人を行く先々で待ち受けていたものは何だったのだろうか。親日家でユーモアのセンスあふれる文章家が百の山頂へ誘う。

山の本棚

update:2013/09/14

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